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アブラハム(Abraham)

旧約聖書において、神の約束を与えられた最も重要な人で、ユダヤ人には、自分たちの父祖と見なされた人。アブラハムは、BC2000年の初め頃、つまり青銅時代中期に生きたとされる。聖書外資料に彼が生きていたと証拠づけられるものはないが、間接的にはそのように示唆されるものがある。彼の元の名アブラム(高められた父)に類似した名(アバムラム、アビラム)は、BC19世紀頃から存在した。しもべを養子にしたり(創世記15:1-4)妻の奴隷によって子を設けたり(創世記16:1-4)する家族的な慣習は、BC2000年の中頃には認められている。「ヘブル人アブラハム」(創世記14:13)の言い回しは、BC15世紀から古代近東において知られていた人々「アビル」あるいは「ハビル」に結び付けることができる。

創世記11:27-25:11にあるアブラハムの物語は、神が彼に約束されたことを彼の人生にどのように成就し始めたのかを示している。神は、イラク南部のウル(使徒7:2-3)、またハラン(創世記11:31-12:1)にいたアブラハムを召し出した際に、土地と多くの子孫と偉大な名、そして多くの人々の祝福の基となると約束された(創世記12:2-3)。しかしながら、アブラハムには子がなく、これらの約束は皆脅威にさらされていた。そして約束の成就を待つ間、神がその契約を更新してくださったにも関わらず(創世記15:1-6、17:1-27)彼は相続者を得ようとする自分なりの試みをしたのである(創世記15:1-4、16:1-4、15-16)。こうしてアブラハムが100歳になった時に、イサクが生まれた(創世記21:1-5)。しかし、神はアブラハムを試されて、イサクをいけにえとしてささげるように命じられている。この時のアブラハムの従順と「主の山の上には備えがある」という信仰(創世記22:14)は、新約聖書においても偉大な模範とされている(ローマ4、ヘブル11:8-19、ヤコブ2:20-26)。アブラハムが家族の墓地(創世記23章)を購入し、イサクのために妻を得た(創世記24章)ことは、約束の地と子孫の成就を暗示するものである。

アビメレク(Abimelech)

(1)二人のペリシテの王の名前。アブラハムやイサクによって、彼らの妻サラやリベカに関する判断を惑わされた(創世記20:1-18、26:7-11)。最初のアビメレクは、アブラハムの態度にその問題に気づいたのではなく、神の直接的な警告を受けて気づいている。

(2)ギデオンの息子で、シェケムの町の王となった。彼は、70人の兄弟を殺したが、その3年後に神に裁かれて死んだ(士師9章)