使徒の働き5章

使徒の働き4章 ペテロの弁明
1.ペテロとヨハネの裁判(4:1-22) 
ペテロとヨハネが捕らえられました。翌日彼らは、民の指導者、長老、学者等によって構成される、サンヘドリン70人議会の場に引き出されました。この議会は、数カ月前に、イエスキリストを死刑に定めた組織です。サンヘドリンには、ユダヤ人の信仰を守るために、ユダヤの社会に現れた新しい教師と教えを調べる役割がありました。そこで、ペテロとヨハネも、イエスの道を受け継ぐ者たちとして捕らえられ、尋問にかけられたのです(7節)。  ペテロの応答は実に率直です。まず、8節生まれつき足のきかない男が癒されたのは、イエスの御名による奇跡であると言います。次に11節、ペテロは、詩篇118:22を引用し、イエスが神であると明言しました。最後に12節イエスは、救い主であったとします。かつて、イエスが逮捕された時には、イエスとの関係を完全に否定したペテロでしたが、今や、彼は臆することなく、イエスに対する信仰を告白するのです。そこには神に立ち帰ったペテロの姿がありました。あの臆病風に吹かれたペテロにいったい何があったのでしょう。議会は、この大胆に弁明する二人に困り果てました。彼らは、巧みに旧約聖書を引用し、イエスへの信仰を弁明しましたが、無学な普通の人なのです。そしてそこには癒された男という動かし難い証拠がありました。こうして彼らもまた、あの十字架上で死んだイエスが、実は生きていて、目に見えない形で彼らと共におられることを認めざるを得なかったのです。彼らは、イエス同様、ペテロとヨハネも葬り去りたいと考えていたと思われますが、それは難しいことでした。というのも、当時、熱心なユダヤの宗教家は、6000人であったと言われますが、既に、イエスを信じる者の数は5000人、力尽くでひねりつぶすわけにはいかない勢力となっていました。そしてエルサレム中の人々が、彼らの動向を関心を持って見守っていたのです。
2.弟子たちの祈り
ペテロとヨハネが釈放され、弟子たちの元に戻ります。二人の証を聞いた弟子たちは、29節、彼らもまた同じようにみことばを大胆に語ることができるように、と祈っています。彼らの祈りの特徴をいくつか見ておきましょう。それは神社仏閣でご利益的な祈願をささげる物とは違うものです。  まず彼らは、24節、神の名を呼んでいます。彼らにとって、祈る相手は、明確でした。それは、天地万物の造り主です。また、28節、予め預言者たちによって語られたイエスの十字架による救いのご計画を成し遂げられたお方です。そして、第二に29節、彼らは願いました。しかし自分のご利益的な願いではありません。脅かしの中にあっても、恐れることなくイエスを証しし続けることができるように、ということです。興味深いですね。彼らは迫害の状況が変えられることや、自分たちが宗教的に優位に立つことを祈り求めたわけではありませんでした。ただ、事実が事実として認められるように祈ったのです。そして31節、その祈りに神が応えられました。集まっていた場所が震い動き、一同が聖霊に満たされた、と言います。  イエスが弟子たちに教えられたのは、主の祈り、つまり御国が来ますように、という祈りです。学業が成就するように、商売が繁盛するように、交通が安全であるように、という祈りではありません。それは、神が人類に対して持っておられる計画、人類が罪を悔い改め、イエスの下に遜り、イエスのもとに一つとされることを祈るものです。いささか誤解のある言い方もしれませんが、それは世界平和を祈るものです。ただ、それは漠然とした期待を表明するものではありません。神が確かに、この世界に新しい秩序をもたらしてくださるという確信のもとに祈る祈りです。先行き不透明なこの時代に、神が新しい秩序をもたらしてくださることを、信頼して共に祈りたいものです。

最後に、今日の聖書クイズを一つ、律法学者と呼ばれた人々の働きとして違うものはどれでしょうか?①裁判官を任命し、判決を言い渡し、裁判を監督する。②神の律法を研究し、律法を教える。③祭壇に犠牲をささげとりなしをする。昨日のクイズの答えは、①13歳でした。今日の答えはまた明日。では、今日もよき一日となるように祈ります。