出エジプト記26章

26章 幕屋の作成上の規定
1.幕屋のための四つの幕の製作(26:1-14)
26章は「幕屋」を作る手順が示されています。幕屋が設けられるその第一目的は、神がイスラエルの民の中に住むためでした。つまり神が臨在されることの象徴です。ですから幕屋は「聖所」とも呼ばれました。
まず幕屋のために、四つの幕を作るように指示されています。それらは、幕屋全体を覆う幕で、四重に重ねられるのですが、下からケルビムの幕、やぎの毛による幕、雄羊の皮の幕、じゅごんの皮の幕となっています。最下層のケルビムの幕は、大変手の込んだ造りです。「撚り糸で織った亜麻布、青、紫、緋色の撚り糸を用い、意匠を凝らして、それにケルビムを織り出」(1節)し、同じ幕を10枚作り、縫い合わせる大変手間のかかる作業でした。
刺繍は祈りである、と言います。一針一針に、持ち主の祝福を願って祈りを込めて縫い上げていくのです。幕屋は、神がイスラエルの民と共に住まわれるところです。となれば、その神の住まいのために心を尽くし、一針一針祈りを持って場所を備えていくというのは、自然なことでも
あるのでしょう。教会堂を建てあげるのみならず、週毎に礼拝の場を備えることについても、同じように一つ一つ祈りをもって行っていく。聖日備え日の会堂掃除もそうです。一掃き一掃き祈りをもって、聖日の場を整えていく。一つ一つの奉仕を、祈りを持って心を込めてなしていく、そんな礼拝者・奉仕者が求められていると言えます。
なお、一番上に重ねられる幕は、防水性のあるじゅごんの皮が用いられました。あまり見栄えのよいものではなく、ケルビムの幕の美しさを覆ってしまうものです。ですからそれは、イエス・キリストの人格の象徴であるとも言われます。イエスは人となって世に来られ(ヨハネ1:14)、見栄えもしない罪人としての人生を歩まれ(イザヤ53:2)、多くの人々に拒絶されましたが、その内には、確かに神の愛と恵みが満ちていたというわけです。
2.幕屋の骨組み、構造(26:15-37)
15節からは、幕屋の骨格となる構造が説明されています。材料に用いられるアカシヤ材は、新改訳2017が訳すように伝統的に「板」であると考えられてきました。しかしこれを「枠」とする説もあります。というのも、せっかく、青、紫、緋色の撚り糸でケルビムを浮織にする垂れ幕を作りながらそれが板の上に被せられ、さらに外側にはやぎやじゅごんの皮の幕を被せるとなれば、内からも外からもこれを見ることができないからです。そこでケルビムの織物は、板の内側に張られたと考える学者もいます。しかしそれではアカシヤ材にわざわざ金を被せる必要もないでしょう。幅が一キュビト半、つまり約67センチの「板」これをどう考えるかです。実際そのような幅の木材を調達するのはなかなか難しいこともあったと思われます。そこで、その幅は、縦長長方形の枠の横幅と理解する説があるのです。こうして金の枠であれば、浮織のケルビムも見えて、幕屋の内側はさぞ洒落た空間であったというわけです。
ともあれエジプトの奴隷であったイスラエル人たちが、いかにしてこのような技巧を極めた幕屋を作りえたのか、またどのようにしてこれらの材料を調達しえたのか、非常に不思議な部分があります。しかし、神に不可能はありません。神がすべてを備えられたということなのでしょう。実際、神の働きというのはそういうものです。人間が一生懸命努力したという部分もあるかもしれませんが、よくよく振り返ってみれば、すべては備えられて、すべては与えられて出来上がってきた、自分の働きは支えられたというようなものでしょう。
つまり黙って祈っていれば、不思議にも形をなすというわけではありません。神は、「織り出さなければならない」(1節)「つなぎ合わせなければならない」(3節)と言われました。つまり、すべては備えられていくものとしても、そこには、与えられたものを生かすべく、知恵を尽くし、力を尽くし、意を尽くして事に当たっていく努力も決して否定はされていないのです。今日も主に与えられたものを十分に生かしていく者でありましょう。

<クイズコーナー>
最初に、昨日のクイズです。「聖書で言うアカシアは、日本に生息するアカシアと同じでしょうか?違うでしょうか?どちらでしょうか?」答えは、違うものです。アカシアは熱帯から温帯にかけて、特にオーストラリア大陸、アフリカ大陸に多数の種が存在します。日本には、明治時代に輸入されたニセアカシアを、アカシアと呼んでいます。ぜひアカシアは植物図鑑で見ておきましょう。では、今日の聖書クイズを一つ。じゅごんの皮は、幕屋の幕の他、聖書にはどのような日用品に使われていることが記録されているでしょうか?答えはまた明日。では、今日もよき一日となるように祈ります。

<天草さんのフォローアップ>
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