創世記15章

創世記15章 アブラハムへの契約の更新
おはようございます。パスターまことの聖書通読一日一章です。継続は力なり。聖書を日々手に取り、心の糧とするなら、自然に養われてくるものがあるものです。今日もぜひ聖書を開きながら聞いてください。今日はマタイの福音書1章からです。
1.アブラムへの約束(15:1-7)
「これらの出来事の後」、先の戦いの後で、ということでしょう。エルサレムの王メルキゼデクとは友好関係を得たものの、ソドムとゴモラには、恩を売ったわけでもなし、取り巻く周囲の諸部族とは、微妙な勢力均衡の関係にあったようですね。そんなアブラムに、神は二つの約束をもって、力づけています。
第一に「アブラムよ。恐れるな。わたしはあなたの盾である。あなたへの報いは非常に大きい」(15:1)神は、アブラハムを守ってくださる、と言います。さらに、神に信頼することの報いは大きいと言うのです。私たちは神にあって一切のものを所有するのであり、神を抜きにして満ち足りることはありません。
第二に5節、「さあ、天を見上げなさい。星を数えられるなら数えなさい。あなたの子孫は、このようになる」ここ東京は、町が明るすぎて、夜空の星数はまばらです。以前チンギスハンの生誕地、モンゴルのダタルへ行ったことがありますが、そこで見た夜空の星はとても印象的でした。「あなたの子孫はこのようになる」あるいは、「海辺の砂のようになる」(22:17)という祝福の豊かさは、実に身震いするような語り掛けです。
実際に人の歩みを定められるのは神であって、人ではありません。人は、自分の人生は自分が切り開くものだと考えています。それは、ある意味で正しい考え方でしょう。自己努力は大事なものです。しかし努力した人であればこそ、自らの限界を超えた神の恵みとも言うべき新境地があることも知っているものです。
そのような意味では、アブラムも自らの限界を思い知る中で、神のことばを反芻していたことでしょう(3節)。そして、アブラムは自分が老齢で跡継ぎ息子が設けられない現実を率直に神に訴えています。そんなアブラムに、神は、現実の可能性ばかりに目を向けることを戒められています。そして、ただすべてをお造りになった全能の神にのみ期待するように、天を見上げさせているのです。神を信頼しない人生は、自分の力と現実の可能性の中で生き抜くだけの人生です。しかし神のことばを真実であるとし、受け入れて、どこまでも神を信頼して生きる、それが信仰であり、さらにそれによって神が何であるかを知ることにもなるでしょう。アブラムは信仰に生きる道を選び取りました。神が私たちの思いもよらぬ、最善の道筋を備えておられる、そう考えてみるならば、人生が随分と楽になり、楽しみにすら思えることもあるでしょう。
2.契約(15:7-21)
最後に、アブラムは、しるしを求めました。神の庇護の確実さを覚えたい、それは誰もが思う所でしょう。アブラムも同じでした。そんなアブラムに神がお付き合いくださっていることに注目しましょう。ひたすら念じて、信じるのではなく、信仰も神が与えてくださることを知ることです。
当時、動物を真っ二つに切り裂き、その間を通る行為は、契約を交わし、その契約を確認する方法の一つであり、古代カルデヤ人の間でよく用いられたものでした。契約を破った場合には、裂かれたものと同じ状態になることを承知する意味がありました。しかしこの契約において、アブラムは深く眠っていました。契約を確認する行為を行ったのは神だけです。つまり、契約を破ったら、神ご自身が自分を裂くと約束されたのです。ここに神が一方的に、自らに義務を課した約束があります。神は、祝福をすると約束されて、その祝福が守られなかったら死を持って報いると堅くその約束を確認しています。不思議ですね、このように関わろうとする神がおられるというのは。大事なことはその神に向かい合うことです(エペソ2:8,9)。
ですから、もし、敵に囲まれる状況にあり、敵に陥れられ、逃げ場もなく、無力さの中に恐れを覚え、神の御心に対する忍耐が失われそうに思われるならば、天を見上げることにしましょう。また星を数えてみることにしましょう。海辺の砂を思い浮かべてみましょう。そして神が一方的にご自身の恵み深い性質に基づいて契約を交わされたことを信じましょう。信じられなかったら素直にその思いを神に語り告げてみましょう。「不信仰な私をお助けください」と。信じさせてくださるのも神です。では今日もよき一日となるように祈ります。

<クイズコーナー>
最初に昨日のクイズです。「旧約聖書の伝統からすれば、イスラエルには、メルキゼデク系の祭司の他、何系の祭司がいましたか?」答えは、レビ系の祭司でした。イスラエルには、二つの系統の祭司がいて、イエスは、メルキゼデク系の祭司であるとへブル人への手紙の著者によって説明されています。では、今日の聖書クイズを一つ。シナイ半島の中央部からカディシュバルネアを通って、地中海に注ぐ川は、イスラエルとエジプトの国境となる重要な川でしたが、何と呼ばれたでしょうか?答えはまた明日。では、今日もよき一日となるように祈ります。

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