17章 家庭の恵みと祝福
おはようございます。自由気ままに、思いつくままに語られるような格言集です。17章は、家族を持つ人間が何を大事にすべきか、という観点から少しまとまりがつくように思いました。何よりも、愛を求め、神を求める、その祝福に生きることを大事にしたいものです。今日も、主の恵みを信頼し、支えられる豊かな一日であるように祈ります。主の平安
1.求めるべきもの
イエスの使徒たちと同時代のユダヤ教のラビ、ヨハナン・ベン・ザッカイは、「パンと岩塩しかないこの国に住めば、未来は保障される」と語ったという。荒涼とした貧しさを象徴するような土地に何の祝福があるだろう。しかし、物が溢れ、食に豊かであっても、争いの絶えない所に平和はない。家庭に限らず、教会も同じであるが、持つべきは愛である(1節)。
2節、賢い奴隷は、エリエゼル(創世記15:2)やツィバ(2サムエル16:4)がそうであったように、その能力によって家を治め、財産を受け継ぐことがあった。持つべきは知恵である。3節、金銀は、火で精錬され光を放つが、人の心は神によって聖められ、輝きを放つ。逆境や試練は歓迎すべきもの、そして求めるべきは神である。だから4節、自分の生き方を正したければ、求めるべき相手を変えることだ。類は友を呼ぶというではないか。5節、貧しさも、富みもすべては神の御心の内である。神の前に遜ることを忘れるなら、その富も長続きはしない。6節、家族の幸福感は、家族そのものにある。家でも、車でも、宝石でもない。だから不釣り合いなこととは距離を置くことだ。偽りの唇(7節)、賄賂(8節)拘りや頑迷さという悪癖(9節)、愚かさ(10-12節)、裏切り(13節)、そのようなものには警戒せよ。あっという間に幸せ感を失わせてしまうものである。
2.知恵ある生活を生きる
そこで知者のアドバイスに耳を傾けたい。どのようにして、静かで平安な一生を確保するか。まずは、初めから喧嘩を避けることである(14節)。喧嘩はエスカレートするものだから、火種がつく前に、これを退けることだ。そして是々非々で物事進めることだ(15節)。また真理を学ぶように努めよ(16節)。お金は、自らを向上させるように使え。困っている人があれば助けを惜しまないことだ(17節)。裏切りとは縁を切れ。言葉にし難い気持ちを分かち合い、どんな苦労も一緒に乗り越えてきた古い関係を大事にすることだ。そして、よく物事を考えよ(18節)。どんなに気が合う関係と思っても、見知らぬよその男には警戒せよ(6:1-5)。簡単に足かせとなるような契約に手は出さないことだ(19節)。気を付けるべきは、天邪鬼な人、己惚れ屋(19節)、何事につけて疑い深い人(20節)である。
子どもはしっかり躾けることである。ろくでなしの息子は、祭司エリの家庭がそうであったように(1サムエル2:12)、父を辱め(21節)、母を悲しませる(25節)。親が心を傾けるところに、幸せの実りも豊かに結ぶ。心は明るく保つことだ(22節)。そのためには知恵に顔を向けることだろう(24節)。時を惜しまず、聖書に向かえ。そうすれば、馬鹿な判断を下すこともない(26節)。そして語るべきことを学べ。本当に必要なことばはわずかであったりする。大切にすべきものを間違えないようにすることだ。