詩篇33篇

33篇 確信しよう

<要約>

おはようございます。自分など、と劣等感を感じ、神のめぐみもあわれみもないと思うような人はいるでしょう。しかし、神のめぐみに相応しい人に神のめぐみが与えられるとしたらそれは、報酬にすぎません。めぐみではないのです。めぐみは、相応しくない者に与えられる思わぬプレゼントというべきものです。自分が相応しくないと思うことがあれば、まさにそれはめぐみを受ける対象と言わなくてはなりません。今日も、主の恵みを信頼し、支えられる豊かな一日であるように祈ります。主の平安

1.主を喜ぶ

この詩篇は礼拝における公用のために作られたと言われる。最初の1節は、前篇11節の繰り返しである。そこにどんな関係があるのか、やはり、礼拝の招き、主への感謝と賛美に相応しいのは、悔い改めた直ぐな心である。自分を捨て、無とし、神に心を開いていくあり方である。

そして礼拝の本質は、主を喜ぶことにあり、それは、主に対する賛美となり、感謝、褒め歌となる。では、どのようにして主を喜ぶことができるのか。それは、主のことばに対する確信による。主の言葉に偽りはなく、それは決して期待を裏切ることはない(4節)。というのも神の本質は愛であり、かつ正しいこと、良いことを愛されておられるからだ(5節)。また神のことばとわざは不可分である。それは口先のものではない。神のことばは無から有を生み出す。主のことばによって天は造られ、天の万象も動かされている(6-7節)。神のことばの威力を心に留めるならば、私たちは、「主を畏れ、主の前におののく」心を持つことになる(8節)。神が仰せられればそのようになり、神が命じられれば、それは堅く立つ(9節)。

しかし、本当にそうなのだろうかと思うことはあるものだろう。というのも、この世の社会の現実は、そのようには思えないことの方が多いからだ。やはり金と権力、これが全てと思わされることは多い。多勢に無勢、悪者が栄え、正しい者は赤子のようにねじ伏せられ、世の流れに飲み込まれるように思わされる現実がある。しかしどれほどそのように思われても、地上のはかりごとを破り、御心を成し遂げる神を信頼するのが信仰の道である(10-11節)。人間存在のすべては神のことばにかかっている。財力によらず、権力にもよらず、ただ神の恵みのことばによって物事は成り立っていく。神のことばに信頼し、人が期待し続ける時に、神は全宇宙を動かして私たちを助け、支え、守られる。この確信に立たせていただくなら、私たちの心には、主に対する喜びが沸き上がることだろう。

2.神の支配に服する

だから、大切なのは、万物の支配者であるこの神を味方につけるか否かにある(12節)。神の支配は完全な知識(13-15節)、完全な統御(16-17節)、完全な愛(18-19節)に基づいている。どんなに優れた人間であれ、その判断には明らかな限界がある。しかし神の洞察は完全である。また、「王は軍勢の大きさでは救われない。勇者は力の大きさでは救い出されない。軍馬も勝利の頼みにならず、軍勢の大きさ救いにはならない」。当時、軍事力は、軍馬の数によって評価された。しかし、詩人は、その評価はあてにならない、という。というのも、神は常に大軍の側にあるわけではない。力が正義なのではなく、正義が力だからだ。正しいこと、良いことを愛される神がそれをよしとするかどうかである。もし神が味方されるなら、ギデオンの勝利のように、弱小の者、無力な者に勝利はもたらされるのである(16、17節)。

3.恵み深い主を待ち望もう

人生成功の秘訣は聖書の神を畏れることにある。この神の子として慎みをもって生きることにある。この主を待ち望み、この主に対する信仰を明確にし、主を喜ぶことにある。そして事実、主の目は、主を恐れる者に注がれている。いな、探しておられる。力ある者、能力ある者、抜きんでている者ではない。何よりも、主の恵みを待ち望む者を探しておられる(18節)。神は人が見るように人を見ることはない。だからこそ、人は神に期待することができる。

恵みは報酬ではない。努力や働きに注がれるものは報酬である。受けるに値しないものを受けることが恵みである。となれば、自分は神の寵愛を受けるにふさわしくない者である、と思わされることがあるのなら、それこそ、神はあなたに関心を向けておられると言うべきだろう。あわれみ深い神を待ち望み、信頼するならば、神の御顔は、私に向けられる、そのように期待してよい。そこで詩人と共に心から告白しよう。「私たちのたましいは主を待ち望む」(20節)「私たちは聖なる御名に寄り頼む」(21節)と。

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