【シーズン6】列王記第二8章をやさしく解説 エリシャのその他のエピソード

もし、長い間海外で暮らした後にようやく故郷へ帰ってきたのに、自分の家も畑もすでに他人のものになっていたとしたら、あなたはどう感じるでしょうか。とても困ってしまうのではないでしょうか。

1.シュネムの女の第二のエピソード 

聖書の列王記第二8章には、まさにそのような経験をした女性の物語があります。彼女は、かつて預言者エリシャを助けたことのある人でした。ある日エリシャは彼女に、「この国に飢きんがやって来るから、しばらく他の国に避難しなさい」と語ります。彼女はその忠告を信じ、家族と共に外国で暮らすことにしました。

七年が過ぎて、彼女は故郷に戻ってきます。しかし帰国してみると、自分の家も畑も失われていました。普通なら絶望してしまいますが、彼女はここで冷静に、「王にお願いする」という当時としてはごく一般的な方法を選びました。そのときたまたま王は、預言者エリシャの出来事について話を聞いていた最中で、この女性がエリシャに助けられた人物だと分かります。そのため、王は彼女に家も畑も、さらには失われた収入まで返してあげたのです。

この話の大切な点は、単なる「奇跡」だけではありません。聖書では、神が日常の偶然や人とのつながりを通じて、物事を良い方向へ導いてくださると考えられています。信仰がある人もない人も、困ったときは慌てず、自分にできる行動をすることが大切です。そして同時に、すべての中に善い導きをもたらす神がいる、という信仰を大事にすることも教えられているのです。

2.ベン・ハダドとハザエルの事件 

次に、アラムの王ベン・ハダドが家臣ハザエルに暗殺される出来事が描かれています。ベン・ハダドは病気になりましたが、本来は治るはずの病でした。それにもかかわらず、野心を抱いた家臣ハザエルによって殺されてしまいます。この事件はアッシリアの歴史記録にも残されているほど注目された出来事です。こうして王になったハザエルは、のちにイスラエルにとって大きな脅威となりました。

3.ヨラムの登場と「ダビデに免じて」の神の配慮 

ここでヨラムという王が登場します。ただし、北イスラエルにも同じ名前の王がいるため、少し説明が必要です。この場面で出てくるのは、南ユダの王ヨラムのことです。彼は神に逆らう行動をとりましたが、「主はそのしもべダビデに免じて、ユダを滅ぼすことを望まれなかった。主はダビデとその子孫に常にともしびを与えると約束されたからである」(19節)と聖書に記されています。神はダビデと交わした約束を変わらず守り続けていました。そのため、ユダ王国は完全に滅びることがなかったのです。

ヨラムは神の前では良い王とは言えませんでしたが、ハザエルによる脅威が迫っても、神は南ユダ王国を守り抜きました。それはダビデと交わした特別な約束があったからです。この考え方は、聖書特有のものです。

4.霊的真理としての意味 

つまり、それは、現代の私たちにも当てはまる考え方だからです。私たちが不誠実であっても、イエス・キリストとの約束のゆえに、神は私たちに与えられた祝福を取り去ったり、見捨てたりすることはありません。どんな困難や災難があっても、神がイエスと交わした特別な約束のゆえに、神の配慮は必ず残っています。このことを信じ、必要なら自分の過ちを改めて、勇気をもって新しい一歩を踏み出しましょう。

5.まとめ 

列王記第二8章を通して、私たちは「どんな日常の困難でも神の特別な配慮がある」と「神の約束は決して揺らがない」という2つの大切なメッセージを再確認できます。逆境や苦しい状況にあっても、慌てずに自分ができることを行い、神への信頼を忘れずに生きることが大切です。今日も皆さんが神の恵みの中で良い一日を過ごせますように願っています。ではまた明日。

2 Kings Chapter 8 – Easy Explanation: Other Stories of Elisha

Imagine this: after living abroad for many years, you finally return home. But your house and land now belong to someone else. How would you feel? Probably very troubled, right?

1. The Second Story of the Shunammite Woman

In 2 Kings 8, we read about a woman who had this experience. She once helped the prophet Elisha. One day, Elisha told her, “A famine is coming. Go and stay in another country for a while.” She trusted his advice and moved with her family.

After seven years, she returned home. But her house and land were gone. Instead of giving up, she calmly chose a normal solution: she asked the king for help. At that moment, the king was hearing stories about Elisha. When he learned that this woman had helped Elisha, he ordered that her house, land, and even lost income be returned.

The important point is not only a “miracle.” The Bible shows that God can guide things through daily events and human connections. Whether you have faith or not, when trouble comes, do not panic. Do what you can. And for believers, trust that God works for good in all things.

2. The Story of Ben-Hadad and Hazael

Next, the king of Aram, Ben-Hadad, was killed by his servant Hazael. Ben-Hadad was sick, but his illness was not fatal. Yet Hazael, full of ambition, murdered him. This event is even recorded in Assyrian history. Hazael became king and later became a great threat to Israel.

3. King Joram and God’s Promise “For David’s Sake”

Then we meet King Joram. There is also a king named Joram in the northern kingdom, so be careful. Here, it is the king of Judah. He did not follow God’s ways. But the Bible says:
“For the sake of his servant David, the Lord was not willing to destroy Judah. He had promised to give David and his descendants a lamp forever” (v.19).
God kept His covenant with David. So Judah was not completely destroyed, even under threat from Hazael.

4. Spiritual Truth for Today

This truth applies to us today. Even when we fail, God does not abandon us because of His covenant through Jesus Christ. Whatever trouble comes, God’s care remains because of Jesus’ sacrifice. So trust Him, turn back if needed, and take a new step with courage.

5. Summary

2 Kings 8 teaches two key lessons:

  • God’s special care is present even in daily struggles.
  • God’s promises never fail.

So, in hard times, do what you can and keep trusting God. May you have a blessed day in His grace. See you next time!