ダニエル書7章

7章 第一の幻(四つの獣)

おはようございます。今日の箇所は、時代的背景が入り組み、少し解説が必要でしょう。よく整理して読まれると、ダニエル書が更に立体的に見えてきます。今日も、主の恵みを信頼し、支えられる豊かな一日であるように祈ります。主の平安

1.ダニエル書の構成

今日からダニエル書後半に入ります。後半はダニエルについてではなく、ダニエルが一人称で語る預言集となります。そこでまず後半の歴史的な背景を確認しておきましょう。

1)バビロン(ネブカドネツァルの治世)の出来事(1-4章)

2)バビロン(ナボニドスーベルシャツァルの治世)の出来事(5:1-30)

7章:四つの獣の預言、8章:雄羊と雄やぎの預言

3)メド・ペルシャ時代の出来事(5:31-6:28)

9章:70週の預言

10-12章:ダニエル最後の啓示(エルサレム帰還2年後の啓示)

つまりこれまでの1~6章は、7章以降の歴史的な背景となっています。7、8章は、バビロン帝国末期の預言で5章に、9-12章は、メド・ペルシャ時代の預言で、内9章は6章に位置付けられ、最後の10-12章は、さらに後の時代、イスラエル人たちがエルサレムに帰還した2年後に語られたものとなります。

2.7章の預言について

そこで7章の預言ですが、これは、すでに2章で語られたネブカドネツァルの夢の繰り返しです。2節「大海」は人類を表し、そこから現れる四つの獣は、四人の王を表しています(17節)。つまり第一の獅子のような獣(4節)は、巨像の純金の頭(2:32)に象徴されたバビロンのこと。同じように、熊に似た第二の獣(5節)は、銀の胸と両腕(メド・ペルシャ)、豹のような第三の獣(6節)は、青銅の腹ともも(ギリシヤ)、恐ろしくて不気味な第四の獣(7節)は、すねと足(ローマ帝国)に対応します。これらは、ダニエルの時代からキリストまでの期間に興亡した人間の諸帝国を象徴したものでした。そしてイエス・キリストによる神の支配によってこれらの歴史は閉じられる、というのも同じです(2:34、7:13-14)。しかし新たに加えられていることもあり、それは、第四の獣の角の預言です(7:20)。人間の諸帝国による支配からメシヤによる神の支配へ変わる流れの中で起こる出来事とすれば、それは、終末的な「反キリスト時代」を語るものでしょう。実際、ダニエルは「その角は、聖徒たちに戦いを挑み、彼らに打ち勝った。しかしそれは「年を経た方」が来られるまでのことであり」(21節)と語ります。つまり、キリストが再臨し神の御国の支配を完成される前、クリスチャンが迫害される時代を語っているのです(黙示録13章)。

大切なのは、これらダニエルが見た夢は、創作ではなく、上から神に与えられたものだということです。ダニエルは、「このことを心にとどめた」と言います。確かに「夜は深まり、昼は近付づいて来て」いる、私たちはそんな時代にあります。いよいよ神のことばを心にしっかりとどめて、神の御前に立つにふさわしい品位のある生き方をしたいものです。