創世記2章 人間の創造
1.天地創造の経緯(2:1-14)
神は、人を「神のかたち」に創造されました(1章)。それは、神にも手があり足があり、顔がありという外見的なことを言っているのではありません。むしろ、神の愛や聖さといった内面のかたちに似せて、人が造られたことを言っています(エペソ4:24)。現代の神学者は、かたちの意味を関係的(神との特別な関係にあること)に捉えますが、これまでのように実質的(人間の特色や性質)にとらえても問題はないでしょう。実際、人が、神に似た内面性を持っていることの意義は大きいと思われます。というのも、人間にとって大切なのは外見ではなく中身である、いのちである、と言い切る根拠を与えてくれるからです。神の聖さや正しさ、またその愛に似せて造られたからこそ、人間は外見がどうであれ尊い存在であり、生きる価値ある存在なのです。
「エレファント・マン」(http://elephantman4k.com/)という古い映画があります。主人公は、奇形で、その外見が象のようであったことから、人々は、彼をエレファント・マンと呼び、見せ物小屋で見せ物となって働かされていました。そんな彼が、外科医との交流を通して心を開き、詩篇23篇を諳んじ、それによって彼が、尊いいのちを持った人間であることに気づかせてくれた感動的な映画です。神のかたちに造られた者として自分を自覚するのか?また、同じように、神のかたちに造られた者として他の人々を認めていくのか?こうした意識のあるなしが、その人の人への関りを変えていくのでしょう。
ただ、私たちの現実は、神のかたちに造られていながら、その神のかたちを歪められていることです。人は、平気で嘘をつき、ごまかし、騙す。奇形の人間をモノ扱いし、見世物小屋で金儲けの手段にする、神のかたちには程遠い姿を持っているのです。しかし、それが聖書の言う罪なのだ、と理解すべきなのでしょう。そして、人間は
罪を悔い改めて、神の形を回復する歩みを期待されている、と考えたいところではないでしょうか?それこそが私たちも、また人間の社会をも、真に豊かさと潤いを与えることです。
2.人間の創造(2:15-25)
二章には、その人間の創造の経緯が、さらに詳しく語られ、人間と神との関係が明らかにされています。つまり、人は「大地のちり」で作られた一塊の泥人形に過ぎないものでした。しかし神は、この土の器にいのちの息を吹き込まれたのです。それは、神のいのちを抱く、特別な存在です(7節)。また、このように造られたからこそ、「ちりはもとあった地に帰り、霊はこれを下さった神に帰る」(伝道者の書12:6)という最期を迎えることにもなります。神なくして人はありえません。神あっての人です。聖書が、神を「神である主」と言い換えて繰り返すのは、神と人との特別な関係を意識してのことでしょう。神は、人の主なのです。
さて神は、この人をエデンの園に連れてくると、そこを耕し守ることを任されました。人がこの世界の資源を用いて、開発し、さらによりよい社会にしていくことは、神に期待されていることです。しかし、人が分不相応に、つまりまるで自分がこの世界の支配者であるかのように振舞うなら、そこには、その行き過ぎの結果が伴うことでしょう。神が人間のために造られ、与えてくださった、という信仰によってこの世界を喜び、大切にする、その意識のもとにすべての医療、工学、産業の発展がなければなりません。信仰というのは、神に対する態度の問題ではなく、自然環境を含めた、社会の一員として人間が生きる生き方の問題でもあるのです。
18節、神は人間に、ふさわしい「助け手」を備えられました。男から取られた女です。男は女と結びついて、互いに助け合い、互いの人格を補い合うものとして造られました。そこに上下関係や力の差はありませんでした。そして彼らは、「裸であったが、恥ずかしいとは思わなかった」と言います。つまりこの最初のカップルの間には「完全な安心感」があったのです。興味深いことに、彼らは現代の人間が所有するものは何一つもっていませんでした。スマホも、素敵なリビングも、車も、学歴も、地位も、子どもすらいませんでした。しかし彼らは、完全な安心感を共有していました。こうしてこの章は、人間が暗にその安心感を失っていることを指摘するのです。そして、人間にとって本来帰るべき場があることを語りかけてきます。では、今日もよき一日となるように祈ります。
<クイズコーナー>
最初に昨日のクイズです。「神は、天地創造の初め、人をどのようなものとしてお造りになりましたか?」答えは「神のかたち」(創世記1:27)です。神は人をご自身の内面のかたちに創造されました。では、今日の聖書クイズを一つ。人間の創造において、女はどのように造られましたか?答えはまた明日。では、今日もよき一日となるように祈ります。
<天草さんのフォローアップ>
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