ホセア書7章

7章 イスラエルの罪の深さ

おはようございます。ホセアの家庭を通して、神の愛が熱心に語られてきましたが、ここで人間の罪の深さが語られます。まさに神のあわれみを求める祈りの必要性があります。今日も、主の恵みを信頼し、支えられる豊かな一日であるように祈ります。主の平安

1.火種のついたままのかまど

イスラエルの民の堕落した状態が、内では押し入る盗人、外では強奪する略奪隊の比喩で語られています。それは、あまりにもひどく、癒し難いと言うわけです(1節)。彼らは、神がおられることを耳にしても、全く気にもかけません(2節)。そして、悪を行うことが喜びにすらなっているのです。実際、人が騙し、騙される様子を横目で見ながら、人間という生き物は、実に浅ましく愚かしい者だと腹の底では笑っているほどです(3節)。

ホセアがあげる四つの比喩に注目しましょう。一つは、火種のついたままのパンを焼くかま(4節)。それは、休みなく陰謀を企ててはそれを実行する、王家の混乱したその行く末を預言しています。実際ヨアシュの子ヤロブアムの死後、イスラエル王国は相次いで政変が起こり、衰退の一途を辿りました。彼の子ゼカリヤは、わずか6か月の在位でシャルムに暗殺され、シャルムの在位もわずか1か月、彼を殺したメナヘムが王となりました。メナヘムが王となった10年の間に、アッシリヤ(プル)はイスラエルの富を吸い上げていきます。彼の死後ペカフヤが王となりますが2年でペカに暗殺されます。彼の20年の治世に、アッシリヤ(ティグラテピレセル)は、サマリヤを残してイスラエルの土地を略奪し、アッシリヤ捕囚も始まっていくのです。そしてペカを暗殺して9年間王位についたホセアの時代に、首都サマリヤは陥落し、イスラエル民族とアッシリヤ領の異民族の交換移住が進められ、イスラエル王国は完全に滅亡するのです。彼らは皆、神を呼び求めることのない王でした。そしてその心は、人を蹴落とし、生き残ろうと、日々画策する浅ましい心、火種のついたままのかまどの様であった、というわけです。

2.人間の罪の深さ

またイスラエルは、「片面しか焼けていないパン」に例えられます(8節)。裏表があるということでしょう。とんだ食わせ物というわけです。そして第三に、イスラエルは、危機に瀕して巣を捨てて、あてもなく飛び回る鳩のようだ、とされます(11節)。アッシリヤかエジプトか、どっちが有利かと目先の助けを求めて飛び回るだけで、真に頼るべきものが解っていない、と言います。最後に、彼らは「欺きの弓」つまりいつも的を外す弓(16節)のようだ、と言います。つまり、神の的に決して立ち返ることのない者たちである、ということでしょう。

身に起こる災いが神からのものであっても、悟ることができない。たとえ、心配のあまり眠れない夜を過ごし、床の上で泣きわめくことがあっても(14節)、神に助けを求めない。これまでは、神の民を取り戻そうとする神の熱心さが、熱く語られましたが、ここでは、神に立ち戻ろうとしない人間の頑なさが、詳しく語られていると言うべきでしょう。まさに主のあわれみなくして人の回心もありえず、深き、祈りが求められるゆえんです。