●37章 調度類の作成
1.装具の製作
幕屋建設の棟梁となったベツァルエルは、神に命じられたように、一つ一つ丹念に、調度類を作り上げていきました。書いてあることは、25-30章の繰り返しのようですが、それは、ベツァルエルがその作業内容を忠実に実行したことを示すものです。
(1)契約の箱(37:1-9)
まず契約の箱、材料は、アカシヤ材で、大きさは、長さ2キュビト半(約1.11m)、幅と高さ1キュビト半(約67cm)。箱の内も外も、また箱の蓋も金で覆われ、その上に、2つの金のケルビムが作られました。これが「契約の箱」と呼ばれたのは、そこに主とイスラエルとの契約の基礎となる神の十のことば(十戒)を刻んだ、2枚の石の板が納められたからです。ケルビムは神の臨在の象徴で、契約の箱の置かれた至聖所は、イスラエルの神である主が御自身のしもべにみこころを啓示される会見の場とされました。この契約の箱は、BC586年、バビロン軍によってエルサレムが破壊された時に失われたと考えられています。新約聖書の黙示録に、天の都の情景が描かれ、そこに神の箱があるとされています。神の臨在の象徴であればこそ、天の情景を描くために用いられたものであったのでしょう(黙11:19)。
(2)アカシヤ材の机(37:10-16)
次に、アカシヤ材の机は、パン種の入らない平たい供えのパンを12個作り、6個ずつ2並びにして置くためのものです。パンの数はイスラエルの12部族を表すもので、これらを供えることで、彼らの日ごとの糧は、神から来るという信仰と感謝を示すのです。週一度、安息日のたびに、新しく供えられました。
(3)燭台(37:17-24)
七枝の燭台(メノーラー)は、今のイスラエルの国家紋章やお金(10アゴロットコイン)のデザインにも使われています。それは、ユダヤ人の信仰と希望の象徴です。聖書では、主なる神の臨在、そして忠実な教会や信仰者の象徴とされています。つまり、イエスも教えられたように、(マタイ5:14-16)私たち自身、また教会がメノーラーであり、世界の希望、光となる、その象徴であるということです。大切なのは、メノーラーは、ただ存在することによって光り輝くことです。自ら光り輝こうとしなくても、ありのままに、只その場にありながら光を放つのです。そのような意味で、教会や信仰者は世界の希望になるのだ、とは言いますが、それは、気がつけばある静かな希望であり、穏やかな光なのでしょう。
(4)香の壇(37:25-29)
最後に香の壇、それはイスラエルの民が礼拝において用いた香をたくためのものです。毎日朝夕、祭司が香りの高い香をこの上で焚きました。また罪のきよめのささげ物を大祭司あるいは全会衆のためにささげる時は、その血を香の壇の角に塗りました。つまりそれは、祈りととりなしの象徴です。
以上ですが、これらの調度類には、それぞれの意味があり、また、全体として一つに調和するものでした。つまりメノーラは、光、証の象徴ですが、キリスト者の光や証しが実を結ぶためには、香の壇が象徴するもの、祈りととりなし、そしてアカシヤ材の机が象徴するもの、主の備え、さらに契約の箱が象徴するもの、主の臨在が必要というようにです。
ともあれ、彼らは、これらを荒野で、しかも荒涼とした岩地の宿営場所で作り上げたわけです。よくもこれだけの技術や細工をサポートする材料や道具が揃ったものだと思うところですが、やはりそこには神の助けがあったと言うべきなのでしょう。人生に不可能と思われることは多いものです。何もないところから、何かを建て上げる勇気とやり遂げる力は、まさに、人の力を超えた、神の恵み、備えと助けが必要であることを覚えたいところです。
<クイズコーナー>
最初に、昨日のクイズです。一般に、石器時代、青銅器時代、鉄器時代と時代区分がなされますが、モーセの時代は、何時代で、聖書の世界では、その期間はおおよそいつからいつ頃までと考えられているでしょうか?答は青銅器時代(BC3150-1200年頃)でした。青銅の合金技術は、おそらく小アジヤのアナトリアで発明され、パレスチナに導入されたのはBC3千年の初めと考えられています。また、パレスチナで鉄器が使用され始めたのはBC1200年頃です。では、今日の聖書クイズを一つ。 契約の箱は、他にどのような名で呼ばれたでしょうか?次の内、間違っているものはどれでしょうか?①主の箱、②神の箱、③臨在の箱、答えはまた明日。では、今日もよき一日となるように祈ります。
<天草さんのフォローアップ>
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